糖尿病は太っていなくてもかかる病気!おもな症状や原因をご紹介

糖尿病ときくと「太った人がかかりやすい病気」といったイメージですが、普通体型の方や痩せている方でも発症することは意外と知られていません。とくに痩せ型の女性は糖尿病を発症しやすく、油断をしているとあっという間に進行します。 こちらの記事では、糖尿病の症状や原因を解説しています。肥満体形の方だけでなく痩せ型の方にも読んでいただきたいので、ぜひ最後までお付き合いください。

1. 糖尿病とはどのような病気?

そもそも「糖尿病」がどのような病気なのか、よく分からない方も多いでしょう。糖尿病は、すい臓で作られるインスリン(血糖値をコントロールするホルモン)がなんらかの原因でうまく作用せず、血液の中に流れるブドウ糖(血糖)が増加することで発症します。病名の由来は、血液中の過剰なブドウ糖が尿に混ざって(尿糖)、体から排出されることからきています。尿糖がでると高血糖の可能性は高くなりますが、それだけでは糖尿病とはいいきれません。 通常は尿検査だけでなく絶食をした状態で採血をおこない、そこから診断をしていきます。血糖値が高いまま長く放置をしていると、心臓病や腎不全・失明や足の壊疽(組織が腐ること)などを引き起こすので注意が必要です。

2. 糖尿病は大きく二つに分けられる

糖尿病には二つの種類があり、「1型」と「2型」に分けられます。どちらもインスリンの作用が原因で発症しますが、さまざまな点で違いがあるので見ていきましょう。

2-1. インスリンがほとんど出ない「1型糖尿病」

すい臓でほとんどインスリンが作られない(インスリン分泌低下)場合を「1型糖尿病」とよびます。10人に1人ぐらいの割合で発症し、上昇する血糖値を抑えるために注射でインスリンを打たなければならず、生きていくためには欠かせない治療法です。とくに若い年齢層で発症することが多く、のどの渇きや頻尿、激しい疲労感や急激に体重が減少するなどが症状としてあげられます。放置しておくと体のさまざまな機能が低下し、重症化するとこん睡状態に陥ってしまいます。

2-2. インスリンが少なくて働きの悪い「2型糖尿病」

インスリンの量が少なかったり働きが悪かったりする(インスリン抵抗性)場合は「2型糖尿病」とよびます。糖尿病の多くは2型を発症しており、10人に9人はこちらのタイプです。多くは肥満や中高年の方が発症し、1型の症状以外にも空腹感や目のかすみ・傷が治りにくいなどがあげられます。放置しておくと合併症のリスクが高まるので、かならず診察を受けましょう。基本的には食事・運動療法をすることで症状が改善され、発症を遅らせるだけでなく予防もできるのが特徴です。薬物療法の場合でもさまざまな種類の薬があるので、ひとりひとりの状態に合わせたものを用います。

3. 糖尿病発症の原因は二つの「因子」が関係している

糖尿病を発症する原因として、二つの因子が関係しています。「遺伝」と「環境」が原因といわれているのです。一体、どういうことなのでしょうか。詳しく解説していきます。

3-1. 糖尿病は「遺伝因子」によって発症しやすい

糖尿病は遺伝するもので、家族や親戚が糖尿病を患っていると発症しやすいといわれています。あくまで発症しやすい体質が遺伝するもので、糖尿病が遺伝するわけではありません。

3-2. 生活習慣による「環境因子」

もうひとつが「環境因子」が原因で、生活習慣によって発症のリスクが高くなるものです。たとえば食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足やストレス、肥満などがあげられます。家族や親戚に糖尿病を患っている方は、生活習慣に気をつけないと発症してしまうのでとくに気をつけましょう。

4. 「症状がない=大丈夫」ではない

「肥満でもないし家族に糖尿病はいないから大丈夫!」と思っているのは大きな間違いで、多くは自覚症状がまったくないので、気がついたときには発症していることがほとんどです。痩せている方の多くは筋肉量が少ないので、ブドウ糖に対する働きが弱まったり脂肪をため込みやすくなったりします。また痩せている方の中にはかくれ肥満とよばれる、「内臓脂肪型肥満」にかかっている可能性があり、糖尿病以外にもさまざまな生活習慣病を引き起こすリスクが高まります。食生活を見直すことで必要な栄養をしっかりと摂取し、適度な運動をして筋肉量を増やすことで糖尿病の予防をしましょう。

5. まとめ

糖尿病は太った方だけがかかる病気ではなく、痩せている方でも発症する可能性があります。インスリンがうまく作用せず、ブドウ糖が増加することで発症するものを糖尿病といい、放置しておくとさまざまな合併症を引き起こす病気です。大きく二つのタイプに分けられ、発症する原因も遺伝と生活習慣が因子となっています。とくに生活習慣を見直すことで、発症の予防や遅らせることが可能です。 「鍼灸院 HARIS」では鍼灸による糖尿病の治療をおこなっており、体にあるつぼを刺激することですい臓の動きを活発にし、インスリンの分泌を高める効果が期待できます。お困りの方は一度ご相談ください。